penseful days

日々の生活にちょっと役に立ちそうなことから,あまり役に立ちそうにないことまで考えたいと思います.

私って誰?自分を見つめ直すあなたに送る考え方

はい,みなさんこんにちは.よん太です.

 

突然ですが,質問です.5秒だけ考えてください.

 

「あなたは何者ですか?」

いえ,別に怪しんでいるわけではございません.笑 

 

 

聞き方を変えましょう.今度は具体的に尋ねますので,なるべくリアルに想像してください.

 

はじめに言っておきますが,これは心理テストではありません.別にあなたが傷つきやすいタイプだとか,実は小心者だとか,そういうことは分かりません.

 

 

「あなたは転んで足の骨を折ってしまい(盲腸でも,肺炎でも,食あたりでも構いません),病院に運ばれました.何もなければ普通に過ごしていた明日.その明日について,あなたは何を思い,何をしなければと考えますか?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

僕は,大学院生でもある傍ら,人の人生に寄り添う仕事もしています.すると時に,みなさんに尋ねたようなことが気になってくるのです.

 

そこで今日は,「自分の生き方について考えるときに役に立つかもしれないこと」を考えてみたいと思います.キーワードは「自分は何者か」,そして「うまくやれているか」です.

 

では,考えてみましょう.

 

自分は何者か:同一性

先ほどの質問を思い出してください.病院に運ばれたあなたは,明日のことを考えて何を思い,何をしなければと考えますか?

 

考えなかったあなたは,今,10秒考えてください笑.

 

僕の場合はこうです.

「一週間入院か.明日から仕事を休まなくちゃいけないな,上司に連絡しなきゃ.3週間後の研究発表会に向けた資料も完成させなくちゃ.パソコンを持ってきてもらおう.一応,実家の親にも連絡しなければ.心配するだろうな,でも一応しておこう.あの看護師さん綺麗だな.年はいくつだろう?彼氏いるのかな?いや,だいたい綺麗な人には彼氏がいるんだよな.このままじゃ結婚できな(以下略)

 

後半は至って健全な思考に陥っていますが,太字の部分はどうでしょうか.

大きく分けると,「仕事」,「大学院生」,「家族」のことを考えていますよね.

 

このように,私たちが生活上の大きな挑戦に対面した時,私たちは自分は何者かという同一性を無意識のうちに考えています.それが僕の場合は仕事をするということ,大学院生であり研究をするということ,家族の一員であるということでした.

 

あなたの場合はなんだったでしょうか?例えば,

  • 週末に控えているデートのこと
  • 大学でやっているサークル活動
  • その日の夜に控えているアルバイト
  • 今度友人と行く旅行のこと

など,いろいろなことが考えられますね.それらは同一性を反映していると捉えることができます.「あなたは何者ですか」,これが冒頭の質問の意図です.

 

うまくやれているか:有能感

次に,その同一性がどれだけうまくやれているかを考えたいと思います.

 

また僕の例をとってみましょう.

僕の場合,とっさに考えたのは「仕事」「研究」「家族」でした.

 

あなたはこれらのことをどれだけうまくやれているでしょうか?

 

先ほど,僕は足の骨を折りましたが,それで一週間入院したとすれば

仕事をうまくやれているという感覚は少し薄れます.研究は入院しながらやれば良いので,むしろ捗る可能性があります.家族の一員としてうまくやれるかは,おそらくほとんど変わらないでしょう.

 

現在の生活では,特に問題なくやれていると思いますが,残り数ヶ月で卒業し,就職もすると考えると,仕事と研究に関しては同一性が少しずつ変化する必要があると予想されます.

 

あなたの場合はどうでしょうか?今のあなたの同一性を反映することがうまくやれているかどうか,それが有能感です.

 

病院に運ばれた質問で考えること

同一性と有能感,どちらが先に崩壊の危機を迎えるでしょうか?

 

また,病院の例を考えてみましょう.

足の骨が折れた僕は,仕事を一週間休みます.ギプスが外れれば仕事にも復帰するでしょう.つまり仕事をするという同一性は保たれていそうです.復帰して何日か経てば薄れていたうまくやれるという有能感も取り戻すでしょう.

 

つまり,有能感が先に影響を受けます

 

では,入院が一週間ではなく半年,一年だったらどうでしょうか?

仕事は辞めなければいけないかもしれません.そして同一性が崩壊した場合,それを立て直すにはかなりの労力が必要です.

 

同一性は影響を受けにくい半面,立て直すのが大変だということです.

 

僕の場合もそうでした.

付き合っていた彼女に別れ話をされた時点で「彼氏」という有能感はすぐに影響を受け,実際に別れた時には有能感は跡形もなく崩壊しました.

 

しかし,頭では理解していても「彼氏」という同一性は二週間くらいは保たれていたと思います.そして同一性が崩壊した後は,そこにはもう再構築の余地はありません.

 

というか,この場合はあったらやり直すか,ストーカーをするということになってしまいます.笑

 

おわりに

最後は少し強引な例でしたが,いかがだったでしょうか.

 

みなさんも自分の同一性,有能感を考えてみてください.

 

うまくやれていない時は,どうしたらうまくやれるか考えてみましょう.人に助けを求めてみましょう.そして同一性も,やり直せないわけではありません.むしろ,ほとんどの人が同一性の再構築を経験すると言われています.

 

何があなたに役立つかはわかりません.役に立たないかもしれません.

信号待ちをしている時や,電車で立っている時にでも少し考えてみてください.