崖っぷちを経験した大学院生が送る,アウトプットの大切さ
はい!みなさん!こんにちは!よん太です!
今日は,表題の通りアウトプットの大切さについて
崖っぷちを経験した大学院生の経験からお伝えしたいと思います!
例えば言語学習においてもアウトプットは重要であると言われています.インプットももちろん重要ですが,それだけでは習得には十分ではないという仮説も存在しています.
例えば,こんな経験はないでしょうか?
英語を勉強し,ある程度リスニングやリーディングの力はついてきたように感じるが,いざ話してみようとするとうまく話せず単語の表出になってしまう…
アウトプットによって,
- 表現したい内容と表現できる内容のギャップに気づくことができる
- 自分の表出方法が正しい(伝わる)かどうかを確かめる機会になる
ことによって学習が促進されると考えられています.
(横山紀子:言語学習におけるインプットとアウトプットの果たす役割,日本語国際センター紀要14,2004.)
このアウトプットは日常生活,特に考えるという活動においても重要ではないでしょうか.今日は僕が修士研究で痛感したアウトプットの重要性についてお話ししたいと思います!
これを読んだあなたが,考えをまとめるときにほんの少しでも役に立てれば幸いです.
それでは,行ってみましょう!
大学院での研究
僕の経験を理解しやすいように,研究内容について簡単に話したいと思います.
その前に,研究には大きく分けて2つの種類があります.
- 量的研究:なるべく多くの数量的データを集めて,傾向や差を統計的に明らかにする.同じ手法を使えば誰がやっても同じ結果が得られる.
- 質的研究:観察やインタビューによる質的なデータを集めて,その内容を検討する.同じ手法を使っても全く同じ結果にはならない.
詳しいテーマについては説明を省きますが,僕の研究は質的なものでした.
20名の対象者に2回ずつ,各1時間程度のインタビューを行い,その内容を分析するという方法です.同じ結果が得られないのは,データの分析が研究する人の判断の積み重ねであるからです.問題は,得られた結果が多くの人が納得できるか,了解できるかということです.
つまり,一言で言えば,分析にはキリがありません.ベストな形が存在しないからです.
そして,それにより僕は地獄を見るのでした…
修士研究,地獄の1ヶ月の始まり
あれは修士研究の発表1ヶ月前.
僕の眼の前にあったのは,A4サイズの用紙にびっしり詰まった,300ページ分のデータでした.それを分析し,形作らなければなりません.
研究手法を一通り学んだ僕は,やり方もイメージできており,なんとかやれるだろうという見通しを立てていました.が,それが甘かった.
進まない分析,浮かばないアイデア,そして刻一刻と迫る期限.
このままでは卒業できない.そう考えるととても辛かったのを思い出します.
忘れない,三度泣いた夜
人は泣く動物です.
僕が三度泣いたのは発表前の土曜日でした.
生まれて初めて二日連続で徹夜をし,疲労はピークを迎えていました.
もう時間がない.なんとなく結果が見えるような,見えないような,見えないような.見えない.わからない,終わらない.終わった.卒業できない.
人生であれだけの時間的切迫感を感じたのは生まれて初めてでした.
そんな時,僕は涙を流すことで切迫感を抑えました.
泣くことが精神衛生にはたらくことを身を以て実感しました.
アウトプットと閃き
どうしようもない切迫感を抱えていた僕は,同期や後輩に意見を求めました.
研究内容はお互い知っており,バックグラウンドも似通っているため話は通じやすいです.
「この内容はどうだろうか?」
「ここはどう説明したら良いだろうか?」
そんな風にして尋ねました.
議論で意見を求める時,必然的に自分の考えや意見をアウトプットします.
加えて他者からの意見もインプットされていたのでしょう.
その夜,僕は一人大学に残って一睡もせず考えました.
考えに考え,漸く形らしき内容が浮かび上がりました.
なんとか無事に発表会を乗り越えた週末,僕は二日間ずっと寝続けました笑
おわりに
いかがだったでしょうか.
平々凡々な一学生の経験ではありましたが,そこに少しでも学びの余地があれば幸いです.この経験をもとに,僕は伝えたい.
- 計画的に生きよう.
- 質的研究はオススメしない.本当に死にそうになる.
- でも,結果に納得できたときの達成感は素晴らしい.
- どんなに考えてもダメなときは人を頼り,そしてアウトプットしよう.
研究に携わる人は少ないかもしれませんが,普段の生活でも多少意識してアウトプットしてみましょう.
日常生活における,「考えるということ」に役立つかもしれません.